仕事2(計装工事について)

温度調節器の設定(PID制御とON/OFF制御)

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PID制御の数値設定の目安

一般的に加熱制御(逆動作)か冷却制御(正動作か)を先に決めます。
温度入力がpt100か熱電対か4~20mA(1~5V)かも設定します。
制御対象(電気ヒーター、温調電動弁など)を設定します。

1:PID制御のP(比例帯)

P(比例帯) 単位は% 制御レンジ上下限幅(フルスケール℃)に対して%を設定します。
設定の目安は2~10%(何%ではなく何℃のまま設定する機種もあります)
P(比例帯)は制御対象に加える力の強さの設定です。

基準5% 応答性 ハンチング
P値を大きくすると 遅くなります
(目標値到達に時間がかかる場合があります)
通常は少なくなります
P値を少なくすると
強く作用します
早くなります
(制御機器が頻繁にON/OFFなどする場合があります)
通常は多くなります

2:PID制御のI(積分時間)

I (積分時間) はP動作のみでのオフセットをなくすために設定します。
設定の目安は100~150秒
オフセットとは例えば設定値40℃に対して38℃安定してしまったりすることです。その時はI 値を小さくして様子をみます。

基準120秒 オフセット応答性 ハンチング
I値を長くすると 遅くなります 通常は少なくなります
I値を短くすると
強く作用します
早くなります 通常は多くなります

3:PID制御のD(微分時間)

機械によって異なりますが外乱に対応するために設定します。
設定の目安は10~50秒

基準30秒 外乱などへの応答性 ハンチング
D値を長くすると
強く作用します
早くなります
(昇温時は温度上昇を抑制する働きもあります)
通常は多くなります
D値を短くすると 遅くなります 通常は少なくなります

上記PID設定は参考程度にご覧下さい。(azbilさん温度調節器設定の基準値です)

ハンチングは機器や負荷により上記作動表と違う場合があると思うため、実際には、その機器に合った設定をして下さい。PID設定値は互いに関係して出力されます。
不感帯(デッドゾーン)や操作量の変化幅の設定が必要な場合があります。

・オートチューニングでPID定数を自動設定すると、良い制御ができる場合があります。
・PID定数に万能的設定はないので、機器ごとに調整が必要だと思います。
・セルフチューニングは設定温度を変更した毎などにオートチューニングを行ってくれたりする機能です。
・PID制御は反応が遅く、出力100%の後に温度変化が急速に起こる危機への制御には向かない場合があります。
・ここではPID制御を簡単に説明しています。温度調節器の仕様や取扱説明書はメーカーサイトなどで確認して下さい。

ON/OFF制御の設定

一般的に加熱制御(逆動作)か冷却制御(正動作)かを先に決めます。
温度入力がpt100か熱電対か4~20mA(1~5V)かも設定します。
制御対象(電気ヒーター、温調電動弁など)を設定します。

ON/OFF制御とは、例えば加熱動作(逆動作)で、設定値(SP)が40℃、温度幅(HY)が5℃の場合、昇温ヒーターが35℃でONして40℃でOFFする動作です。
HYはヒステリシス(メーカーによってデファレンシャルとよぶ)とよび、ON/OFFの温度幅のことです。

補助接点出力、アラーム(AL)接点出力、イベント接点入出力

制御出力の他に、オフションなどで補助接点出力、AL接点出力、イベント接点入出力があります。
接点入力で設定値(SP)切り替えなどを行える機種もあります。

例えば制御出力とは別に、20℃以下で補助出力1をON、60℃以上で補助出力2をONにしたりします。OFFにする場合の温度設定は温度帯(HY)で設定します。HY=3℃だと20℃以下でONして23℃でOFF、60℃以上でONして57℃でOFFします。
ONするタイミングは大きくわけて2種類あると思います。○℃と現在値(PV)に対して直接設定するのと、設定値(SP)に対しての偏差としての設定です。他にも種類がありますので、詳細は取扱説明書で確認して下さい。

実際には機器に合った設定をして下さい。

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よって実際の判断や選定は、メーカーサイトや取扱説明書などを熟読して、ご自身で決定して下さい。
当サイトは参考程度にご覧下さい。
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ご覧いただきありがとうございました。

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