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先ずは普通の3相モーターの正転を逆転させる方法を考えてみる
3相200V(400V)の電源には、正相入力と逆相入力の2種類があり、通常は正相入力されています。
正相か逆相かを調べるには、下記写真のような検相器を使用します。
上記写真の検相器はデンサンのDPC-400です。
R,S,Tに接触させることで相を確認出来ます。
上記写真の検相器は、緑のクリップを電線に挟むだけで検相出来ます。
しかも接地してある相があれば、それも分かる優れものです。
*共立電気計器(株) KEW8035 です。
通常の3相モーター(モートル)は、この相を入れ替える事により正転や逆転を選ぶ事が出来ます。
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3相モーターの回転を変える結線方法!
例えばR,S,TにU,V,Wとモーターが接続されている場合は、W,Uを反対につなぐと逆転します。
反対で逆転、反対の反対は正転ということですね。
電源とモーターの組み合わせは、下記表を参考にして下さい。
正転接続方法1
(正転選択時通常はこの接続です)
電源側 | R | S | T |
モーター側 | U | V | W |
正転接続方法2
電源側 | R | S | T |
モーター側 | V | W | U |
正転接続方法3
電源側 | R | S | T |
モーター側 | W | U | V |
逆転接続方法1
(逆転選択時通常はこの接続です)
電源側 | R | S | T |
モーター側 | W | V | U |
逆転接続方法2
電源側 | R | S | T |
モーター側 | V | U | W |
逆転接続方法3
電源側 | R | S | T |
モーター側 | U | W | V |
回転方向が心配な場合は、モーターに通電する前に検相しておきましょう。
色別は通常はR相は赤、S相は白、T相は青です。
(注)3相インバーターでは、電源で相を切り替えても逆転しません。
逆転させる場合は、負荷側(モーター側)の線を入れ替えるか、STF(FWD)などの運転信号を逆転に接続しましょう。
スターデルターモーターを負荷側(モーター側)で逆転させたい場合の接続方法!
スターデルターモーターを逆転させる一番簡単な方法は、電源線のR(赤)とT(青)の線の入れ替えですが、それでは電源のチップ(キャップ)色の赤と青が反対になり、格好が悪いなどの理由で、負荷側で線を入れ替える事も多いです。
(注)負荷側=モーター側=2次側
スターデルター配線サイズはこちらの記事をご覧下さい。
U,V,W-X,Y,Zのモーターの逆転接続方法
正転接続方法1
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | U | V | W | Y | Z | X |
正転接続方法2
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | U | V | W | Z | X | Y |
逆転接続方法1
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | W | V | U | X | Z | Y |
逆転接続方法2
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | W | V | U | Y | X | Z |
*スターデルターモーターを逆転させたい場合は、逆転接続方法1又は2で負荷側配線を切り替えて下さい。接続間違いはモーター破損や焼損原因になりますので、充分注意して資格のある方が行って下さい。
この場合、スターデルターモーターのコイルの組は、U-Xが組み、V-Yが組み、W-Zが組となります。
U1,V1,W1-U2,V2,W2のモーターの逆転接続方法
正転接続方法1
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | U1 | V1 | W1 | V2 | W2 | U2 |
正転接続方法2
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | U1 | V1 | W1 | W2 | U2 | V2 |
逆転接続方法1
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | W1 | V1 | U1 | U2 | W2 | V2 |
逆転接続方法2
電源側 | R | S | T | R | S | T |
モーター側 | W1 | V1 | U1 | V2 | U2 | W2 |
*スターデルターモーターを逆転させたい場合は、逆転接続方法1又は2で負荷側配線を切り替えて下さい。接続間違いはモーター破損や焼損原因になりますので、充分注意して資格のある方が行って下さい。
この場合、スターデルターモーターのコイルの組は、U1-U2が組み、V1-V2が組み、W1-W2が組となります。
原理は3線式の3相モーターと同じですが、スターデルターモーターは線が6本あるため、分かりつらくなっています。
正転、逆転の接続組み合わせは、他にもありますが、今回は記事が長くなるので止めておきます。
単純に言うと、負荷側で線を変更して、R-T相が入れ替われば逆転すると言う事です。
スターデルター回路(結線)の正転、逆転イメージ図です。
上記の図は、正転1と逆転1のスターデルターの結線図です。
スターデルターモーターも、線が6本出ているだけで、普通の3相モーターと同じですので、正転と逆転を変えるには、電源のRとTの線を入れ替えるだけです。
文字だけでは分かりにくいため、図(絵)を書いてみました。
UVW-XYZ表記とU1V1W1-U2V2W2表記の2種類が多いですが、モーター配線(結線)の原理は同じです。
スイッチで正転逆転切り替えを行うのは、6本のモーター結線で正逆切り替えを行いと大変ですので、スターデルターマグネットの前に正逆マグネットコンタクター又はマグネットスイッチを入れて、そこで相を上記の図のようにR線とT線を切り替えます。
上記写真は正逆マグネットスイッチのものです。
サーマル無しの名称がマグネットコンタクターになります。
名称が違っても正逆回転を行う機能に違いはありません。
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