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温度調節器を作動(設定)確認する方法
これから紹介する方法はすべての温度調節器で有効かわかりません。
したがって行う場合は、自己責任でお願いします。
温度調節器に実際にPt100Ωセンサーを付けて試運転調整を行う場合は、センサー本体を氷水で冷ましたり、ドライヤーで温めたり、大変です。
例としては、パネルヒーターの温調を行う場合は、ヒーターが12℃でONして17℃でOFFする設定をしたとします。
制御は加熱制御(逆動作)でON/OFF接点でヒーターをON/OFFします。
これを出荷前に工場で試運転するとなると、上記にも書きましたが、室温センサーを冷ましたり温めたりして、作動を確認します。
これをもっと簡単に行う方法を紹介します。
下記写真のように0-200Ωの精密ボリュームを買ってきます。
温度調節器のPt100Ω入力の部分に0-200Ωの精密ボリュームを接続します。
後はボリュームを回すだけで、好きなPV(現在温度)を可変設定することができます。
SP(設定温度)を変えて試運転する事も可能ですが、ボリュームで行った方がわかりやすいし、早いと思います。
私はこの試運転方法で機器がOKならば、おすすめします。
また、0-200Ωボリュームは精密抵抗の方がGOODですが、普通のボリュームでも作動確認ならできます。ただ、精密ボリュームの方がコンマ何℃の調整が断然楽なので、この方法で試運転をするときは精密ボリュームをおすすめします。
PT100ΩとJPT100Ωの違いは?
JPt100Ωは1989年以前の旧JIS、Pt100Ωは1989年以降の新JISの温度センサーです。(*ネットで調べました)
1989年の前後ではJPt100とPt100が混在しているかもしれません。
最近は白金測温抵抗センサーというば、Pt100センサーの事をいうと思います。
JPt100とPt100センサーでは抵抗値が違うため、JPt100センサーからPt100センサーに交換(更新)した場合は、温度調節器の入力センサー選択もPt100Ωに変更しなければなりません。
0℃ではJPt100もPt100も同じく100Ωですが、0℃以外では抵抗値が違います。(下記の表を参照して下さい)
たとえば100℃の時は、JPt100は139.16ΩでPt100は138.51Ωとなり抵抗値が違います。
入力センサー設定がJPt100Ωのまま、センサーだけPt100Ωにしてしまうと、表示温度が正確ではなくなるため、入力センサー種をPt100Ωにする必要があります。
下記はPt100とJpt100の温度と抵抗値の違い、めやす表です。
温度 | Pt100Ωセンサー抵抗値 | JPt100Ωセンサー抵抗値 |
-200℃ | 18.52Ω | 17.14Ω |
-150℃ | 39.72Ω | 38.68Ω |
-100℃ | 60.26Ω | 59.57Ω |
-50℃ | 80.31Ω | 79.96Ω |
0℃ | 100.00Ω | 100.00Ω |
50℃ | 119.40Ω | 119.73Ω |
100℃ | 138.51Ω | 139.16Ω |
150℃ | 157.33Ω | 158.29Ω |
200℃ | 175.86Ω | 177.13Ω |
下記写真はPt100Ωセンサーの写真です。
Pt100Ωの測温抵抗センサーの多くは3線(芯)式です。
2線(芯)式もあると思いますが、私は見たことがありません。
Pt100Ωセンサーは、
A(赤)B(白)B(白)か、
A(赤)B(白か黒)C(黒か白)
のどちらかの配線色または、
温度センサー端子台に記載があることが多いと思います。
Pt100Ωセンサー以外の温度センサー
• Pt100Ω測温センサーの他には、熱電対測温センサーを使う事が多いです。種類は色々ありますが、K熱電対といわれるセンサーの使用が多いです。
ただ、配線は専用の線(補償導線)を使います。配線延長をする場合は、ジョイント部分も熱電対用のものを使用します。
センサーは熱電対の方が安いものが多い場合もありますが、専用線(補償導線)を使用しなければならないので、配線が長い場合はコスト的には逆転する場合があります。
•Pt100Ωセンサー、熱電対センサーは特性が違いますので、使う用途でどちらを使うか判断します。
•その他は、サーミスタ測温センサーもあります。これは抵抗が大きいので、電線抵抗に影響されにくい長所があります。
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