広告
クランプ型漏れ(もれ)電流測定方法
基盤や3相インバーターの2次側負荷の絶縁測定は、通常メガ計は使えません。
基盤やインバーターの破損・焼損原因になるからです。
メガ計が使えない時は、漏れ電流計クランプ測定テスターを使用します。
絶縁抵抗値の電気設備技術基準の推奨値は下記表です。
よって、それ以上に良い数値に保たなければ、漏電トリップの可能性が高くなります。
↓対地電圧 | ↓絶縁抵抗値 メガ計で測定 |
150V以下 | 0.1MΩ以上 |
300V以下 | 0.2MΩ以上 |
300Vを超える | 0.4MΩ以上 |
しかし、絶縁測定(メガ測定禁止)ができない場合は、もれ電流は1mA以下とします。
そいう事で、絶縁測定が出来ない場合は、漏れ電流を測定する事により絶縁状況を確認する事が出来ます。
それに必要なのが、クランプ型の漏れ(リーク)電流計クランプです(下記写真)。
漏れ電流の測定方法は、RSTかUVWを上記写真のように一括で束ねて測定します。
(注)アース線にクランプをかけて測定する方法もあります。
上記の写真では、1負荷1.25mAの漏れ(リーク)電流がありますので、電気設備技術基準的にはNGとなります。
結線部や配線を確認して、不具合箇所や絶縁不良個所の修理を行います。
スポンサーリンク
私が思う、安くて高性能な漏れ(リーク)電流測定テスターは何?
それは、共立電気計器(株)さんのリーククランプテスターMODEL 2433です(下記写真)。
単に共立2433でも、型番・型式は認識可能です。
クランプ貫通部直径40mm、電流は400Aまで測定可能です。
勿論mAクランプとしても使えます。
このテスターの特徴は、50/60Hz周波数帯域の漏れ電流のみの測定も出来る所です。
ワイドで測定すると、40Hz~1kHz以上の広い帯域の漏れ電流を測定出来ます。
これにより、高周波帯域と50/60Hz帯域を別々に測定出来ますので、高調波成分の漏れ電流の確認も出来ます。
3相インバーターが沢山使われていたりすると、漏れ電流が増大しますので、ワイドレンジで測定できる機能は助かりますね。
必要に応じて、インバーターのノイズ対策で、ノイズフィルターやリアクトルを増やすかどうかの指標になります。
インバーター自身の高周波ノイズはアースに逃がしてノイズ低減を行っていますので、漏れ電流が増える事自体が問題ではありませんが、過剰に増えた高周波・高調波の漏れ電流が、漏電ブレーカーや漏電警報機の誤動作の原因になる場合もありますので、漏れ電流は少ない方が良い訳です。
現在の漏電ブレーカーや漏電リレーは、インバーター対策品が多いので、誤動作する可能性は少ないはずですが、どちらにしても50/60Hz帯域での漏電は問題有りですので、1負荷の漏れ(リーク)電流が1mA以下である事を確認するためにも、活線負荷動作中に漏れ電流の測定出来るテスターが必要になると言う事です。(下記写真)
共立電気計器さんの、このテスター2433の参考価格は36720円になっていましたが、私はネット通販で24700円くらいで購入できました。
リークも測定できる電流テスターの中では、安くて良心的に感じる価格だと思いました。
ただ、このテスターにも弱点があります。
通常電流測定時に0.2Aとか、小数点1桁までしか分解能が無いんです。
よって、0.26Aとかの表示は出来ないんです。
通常電流測定で小数点2桁までの測定数値が欲しい場合は、違うテスターを選択しましょう。
しかし、そこは、いかんせん、この2433と言うテスター!
400Aまで測定できる電流テスターですから、小数点1桁までの表示は仕方ないですね。
小数点2桁の電流値が必要なら、違うテスターで測定すればよろし。
だってこのテスターは400Aまで測れちゃうんだから、優秀なテスターだと私は思います。
テスターって、「帯に短したすきに長し」的な状況が発生したりします。
やっぱり、点検に行くときは、同じ電流計でも測定レンジの違う2台の電流テスターを持っていくのがプロかなって思います。
万が一のテスター故障にも、2台持っていけば対応出来るのだから・・・
話しが逸れましたが、漏れ電流測定には、専用の漏れ電流クランプテスターを使いましょう。
点検測定作業が効率化出来ますよ。
免責事項
当サイトを参考にした結果、損害が発生しても当サイトの管理人は一切の責任を負えません。
当サイトは参考程度にご覧下さい。
当サイトすべてのページへのリンクは自由です。
ご覧いただきありがとうございました。
ブログ管理人